プラント設計とは?プラントの種類や必要な知識、活かせる資格を解説!

プラントは私たちの生活に欠かせない、さまざまな製品やエネルギーを製造しています。日本のみならず、世界各国で稼働するプラントを設計、建設するのがプラント設計の仕事です。この記事ではプラントの種類や設計に必要な知識・活かせる資格、さらにやりがいなどをご紹介しましょう。

1.プラントとは?

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建設業では生産設備・処理設備など複数の施設、設備が組み合わさったもの「プラント」と呼びます。似た意味の言葉に「工場」があるものの、違いは複数の設備があるかないかで使い分けられています。たとえば発電所などは、複数の設備で構成されているためプラントに分けられるのです。

2.プラントの種類

プラントにはさまざまな種類があり、大きく4つに分けられます。

2-1.産業系プラント

産業系プラントは、私たちの生活に身近な製品を製造するプラントです。 ・食品・飲料
・医薬品
・化学製品
・セメント
・金属 このような製品はすべて、産業系プラントで製造されています。産業系のプラントでは衛生面への配慮や生産効率、コスト削減などが実現できるような設計・建築が重要です。

2-2.石油化学系プラント

石油化学プラントはプラスチックやナイロンなどの、石油化学製品の製造を行います。またガソリン・灯油・LPガスの精製などを行っています。石油化学プラントは異常時に火災や爆発が発生する恐れもあるため、安全面の考慮やリスクに備える設計・建築も重要です。

2-3.環境系プラント

環境系プラントは資源の再利用・再資源化を目的としたプラントです。廃タイヤや廃プラスチック、食品廃棄物や汚水などを処理し再資源化します。近年は世界中で環境意識が高まっており、海外の環境プラントの需要も増加しています。

2-4.エネルギー系プラント

エネルギー系プラントは電力などのエネルギーを作り出すプラントです。発電所・発電プラントとも呼ばれ、火力・水力・原子力・地熱などをもとに電力を作り出すのです。

3.プラント設計の内容

プラント設計には基本設計と詳細設計があります。

3-1.基本設計

基本設計は発注内容に基づいて、プラントに必要な設備や機械・生産規模、敷地内の建物や、道路の配置計画など大枠を決めます。

3-2.詳細設計

詳細設計は基本設計に基づき建築・土木設計、機械設備・装置設計・電力設備、制御システムの設計などを行うのです。

4.プラント設計に必要な知識

建築・土木・化学・電気・機械、制御など高度な工学の専門知識が必要とされます。プラント設計者には理工系の大学院生修士課程修了者が多く、さまざまな専門知識を必要とするプラント設計の特徴といえます。

5.プラント設計に活かせる資格

プラント設計に活かせる資格に、一級建築士・技術士・電気主任技術者・建築CAD検定試験などがあるでしょう。

5-1.一級建築士

建築士は建造物の設計や工事の管理などを行う資格です。マンション・高層ビル・病院・ショッピングモール、映画館などの施設から一般住宅まで、私たちが普段目にする建物すべてに建築士が携わっています。建造物を建設するために必要な建築設計図の作成や工事管理などは、業務独占資格である建築士でなければ行えません。 建築士の資格には「木造建築士」「二級建築士」「一級建築士」の3種類があります。高位の資格ほど扱える建物の範囲が広くなります。なかでも一級建築士は設計できる建造物に高さ・面積の制限がなく、すべての建造物が設計可能です。

5-2.技術士

技術士は「科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた優れた技術者」の育成を図るためのものとなります。公益社団法人日本技術士会が実施する資格です。機械・科学・建設・衛生・環境など21のさまざまな部門があり、携わるプラントの種類や業務に合わせた部門選びが大切となります。

5-3.電気主任技術者

電気主任技術者はビルや工場・発電所、変電所の配線や受電設備などにおける、電気設備の保安監督を行う資格です。事業者は電気設備の工事・保守・運用などの保安監督として、電気主任技術者を選任することが義務づけられています。電気主任技術者の資格は第一種・第二種・第三種に分類されており、高位の資格ほど取り扱う電圧が高くなります。

5-4.建築CAD検定試験

建築CAD検定試験は与えられた条件をもとに、建築一般図を作成する能力や、CADを使った建築図面の作成技術を測る実践型の実技試験です。准1級・2級・3級・4級の等級があります。

6.プラント設計の特徴・やりがい

プラント設計の特徴、やりがいには以下のようなものがあげられるでしょう。
6-1.多様な人材が関わる環境
プラント建設は工事の規模が大きく、建設にはさまざまな分野の専門家が必要です。他の建設現場だとなかなか同じ体験はできないでしょう。多くの技術者の仕事にふれることが刺激になり、自身の成長に大いに貢献してくれるでしょう。
6-2.人々の生活を支えている実感
さまざまな種類のプラントがあるものの、どれも人々の生活に大きく関わるものです。産業系プラントであれば食品や医薬品、石油化学系プラントでは燃料やプラスチック製品を扱います。さらに環境系プラントは地域や国、世界の環境を守る役割があります。エネルギー系プラントは生活を豊かに便利にするでしょう。電気が当たり前ではない地域では、革新的な変化をもたらすでしょう。このように人々の生活に深く関わるプラント設計は、一般的な建造物では味わえない実感を得られます。

7.まとめ

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今回はプラントの種類や設計に必要な知識・活かせる資格、やりがいなどをご紹介しました。他の建設設計とは一味違った経験や体験もできるのが、プラント設計の仕事です。必要となる知識は多くあるものの、その分大きな達成感・やりがいを実感できる仕事といえるでしょう。 「サンユープロジェクト株式会社」は、工業機械や発電機の買い取りを行っております。さらに国内外のプラントに関する輸送や建設、保守を行っております。ご用命の際はお気軽にご連絡ください。

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